11-43 憧れのライフスタイル

最高の1杯をおうちで！おいしい紅茶の淹れ方

2025.11.17

もっとおいしいティータイムを！多彩な風味を楽しめる紅茶の魅力《後編》

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もっとおいしいティータイムを！多彩な風味を楽しめる紅茶の魅力《前編》

今回は紅茶の魅力を知り、もっとおいしく楽しむために、日本紅茶協会名誉顧問の田中哲さんにお話を伺いました。後編では、おいしい紅茶の淹れ方や簡単にできるアレンジレシピなど、より実践的な内容をご紹介します。専門家が教えるメソッドで紅茶の味わいを深めて、おうちのティータイムをさらに充実させましょう。

開封後は風味が失われやすいため、
1〜2カ月で使い切るのがおすすめ。

ポットが温かいと抽出時に
湯温が下がらず、
茶葉の成分が溶け出しやすくなります。
事前に熱湯で温めましょう。

濃すぎず薄すぎず淹れるなら、
カップ1杯分につき2〜3gが目安です。

汲みたて、沸かしたての水は
空気をたっぷり含むため、
ポットの中で茶葉が動き、本来の風味が
抽出されやすくなります。

十分に風味を引き出すため、
蒸らし時間をきちんと待ち、
スプーンで軽く攪拌してから
カップへ注ぎましょう。

・お好みのティーバッグ　1個

・熱湯　180〜200ml
・やかんor電気ポット

・ティーカップorマグカップ

・タイマー

・カップの蓋になる小皿など

あらかじめ温めておいたカップに沸騰直後のお湯を入れる。
すぐにティーバッグをそっと入れる。
小皿などで蓋をして、パッケージに記載された時間蒸らす。
時間が経ったら、ティーバッグを引き上げる

※茶葉をそのまま乾燥させた状態で販売されている紅茶。

・お好みの茶葉（細かい茶葉
は4〜5g、大きい茶葉は6g）

・熱湯　360〜400ml
・ティーポット

・ティースプーン

・やかんor電気ポット

・ティーカップorマグカップ

・茶こし（ティーストレーナー）

・はかり　・タイマー

茶葉を量り、汲みたての水道水を沸かす。
あらかじめ温めておいたティーポットに茶葉を入れる。
沸騰直後のお湯をティーポットに注ぎ、蓋をする。
パッケージに記載された時間蒸らす。
ポットの中をスプーンで軽くひと混ぜして、茶こしを使いカップに注ぐ。

蒸らし時間の表示がない場合、リーフティーなら細かい茶葉で2～3分、葉の形が残る大きな茶葉で3〜5分が目安。ティーバッグは2〜2分半程度蒸らしましょう。

紅茶の温度を下げないよう、牛乳は常温か少し温めます。熱しすぎると牛乳独特の匂いが出るので注意。牛乳を入れる分、紅茶は少し濃いめの方が良いので、茶葉の量を少し多め（1.5倍ほど）にします。

たっぷりの氷で急冷すると、白く濁りにくいです。砂糖を多めに加えると、より濁りを抑えられます。氷が溶けることを考慮して、紅茶はお湯の量を約半分に減らして濃いめに淹れると、味が薄まりません。

紅茶の風味、フルーツの酸味、砂糖の甘みの
ハーモニーを楽しむアレンジティーです。
お好みのフルーツ×紅茶の組み合わせを探し
てみましょう。

・お好みの茶葉　6g

・お好みのフルーツ（例：オレンジなら3mm厚のスライス2切れ）

・熱湯　360ml

・砂糖　お好みで

❶リーフティーの淹れ方の手順で、ホット
ティーをつくる。

❷あらかじめ温めておいたカップに紅茶を注ぎ、フルーツスライスを浮かべ、お好みで砂糖を加える。

おすすめのフルーツ・柑橘類　・ベリー　・パイナップル　果汁を絞って加えたり、ドライフルーツを入れてもOK

茶葉とスパイスを牛乳でしっかり煮出した、
インドでは定番の一杯。
濃厚な紅茶のコク、スパイシーな香りが後を
引く、ほっと体が温まる味わいです。

・お好みの茶葉　10g
（アッサム、セイロン^※がおすすめ）

・お好みのスパイス
（例：カルダモン2～3粒、しょうが2cm角1かけ、
クローブ2～3粒、
シナモンスティック1本など）

・水　200ml

・牛乳　200ml

・砂糖　お好みで

※スリランカ産の紅茶の総称。

❶小さな鍋で汲みたての水道水を沸騰させたら、軽くつぶしたスパイスを加え1分ほど弱火で加熱する。

❷❶に乾いた茶葉を加え、弱火でさらに1分ほど加熱する。

❸牛乳を入れ、沸騰したら火を弱めて吹きこぼれないように3分間煮出す。

❹砂糖を加えてよく混ぜたら、茶こしを使い
カップに注ぐ。

手軽に楽しむなら？茶葉とスパイスをミックスした、マサラチャイ用ティーバッグも市販されています。

ブレンドとは、産地や収穫時期の異なる茶葉を組み合わせること。大手紅茶メーカーでは、季節によって変化する茶葉の品質を一定に保てるよう、10〜20種類もの茶葉を組み合わせています。そのため、市販の紅茶はほとんどがブレンド
ティー。イギリスの食文化から生まれた紅茶、イングリッシュブレックファストティーもその一つです。また、市販品の中には茶葉にフレーバー（香り）をつけたものも。例えばアールグレイは、ベルガモットという柑橘類の香りをつけた紅茶です。

ティーバッグはリーフティーに比べ味が落ちると思われがちですが、そんなことはありません。短時間で抽出できるよう、リーフティーと同じ茶葉を細かく砕いているので、正しく淹れれば十分おいしくいただけます。お手頃価格から高級品まで、ティーバッグの種類も幅広いので、ぜひいろいろお試しあれ。

紅茶は常温保存できますが、「光」「湿気」
「匂い」に弱く注意が必要です。開封後は金属製の缶など、不透明の密閉容器に入れ、高温多湿を避けて保存しましょう。賞味期限は未開封であれば2〜3年のものがほとんどですが、開封後は風味が失われやすいため、2カ月以内に使い切るのがおすすめです。

紅茶を楽しむティータイム。せっかくなら、好きなテイストを選んで、おいしく淹れて、心豊かなひとときを過ごしたいもの。さて、今日はどんな紅茶で、ほっとひと息入れますか？

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もっとおいしいティータイムを！多彩な風味を楽しめる紅茶の魅力《前編》

※本記事は「iikoto」2025年2月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります。

SUPERVISOR　
日本紅茶協会名誉顧問・紅茶鑑定士
田中哲さん

1978年、東京大学農学部農芸化学科を卒業後、大手紅茶メーカー・三井農林株式会社に入社。40年以上にわたって紅茶や飲料の研究開発、海外原料購買、商品企画など紅茶ビジネスに幅広く携わる。2022年より日本紅茶協会名誉顧問。著書に『もっとおいしい紅茶を飲みたい人へ』（主婦の友社）、『紅茶列車で行こう！』（幻冬舎）がある。