身近なお肉の味をグンとアップさせるための知識やテクニックを、“肉偏愛料理家”の長田絢さんに伺った今回の特集。前編では、お肉の基礎的な情報について教えていただきました。後編では、“ふだん使い”の肉をもっと柔らかく、ジューシーに仕上げて、おいしく食べるための調理のコツをご紹介します。
厚切り肉は調理する30分以上前に冷蔵庫から出して常温に戻します。こうすることで、肉の外と内の温度差がなくなり、火が均等に通るようになります。塩・こしょうなどで下味を付けるタイミングは焼く直前に。味付けをして時間をおくと浸透圧により水分が流れ出てしまい、ジューシーさを損ねてしまいます。塩の分量は肉の重量に対して0.8%がベストです。
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焼け具合が気になって、何度も裏返したりとついついさわってしまいがち。旨味のある肉汁が流れてしまうので、鉄板に肉をのせたらむやみにさわらず、返すのは2度までを心がけましょう。
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鉄板や網はよく熱して、牛脂をしっかりなじませます。
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肉は常温に戻して、焼く直前にまんべんなく味が付くよう高い位置から塩をふります。
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強火にしたら、肉をのせます。7割焼いたら裏返して3割焼き、最後に一瞬返してすぐ食べましょう。
調味料を一つずつ加えてその都度混ぜることで、食材のおいしさを引き出すことができます。酒は臭みを消し、みりんは煮崩れを防ぎ、砂糖は食材を柔らかくして、ほかの調味料を染み込みやすくする働きがあります。酒→みりん→砂糖→醤油の順に加え、食材を崩さないように木べらなどで上下を返すように混ぜましょう。
柔らかに仕上げるために、肉は焼かずに煮込みます。その際、煮汁に牛脂を加えることで、リーズナブルなこま切れ肉でも、お店の味に近い牛丼がつくれます。
ちょっとしたひと手間を加えることで、肉の風味や食感はぐっと上がります。
いつものお肉の味をランクアップさせる調理のコツを覚えて、素敵な肉ライフを!
※本記事は「iikoto」2024年11月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります。
SUPERVISOR
株式会社JapanFoodExpert
代表取締役 /料理研究家 / 栄養士
長田 絢さん
出産を機に食と健康の大切さに目覚め、2009年に
JapanFoodExpertを設立。生産地を訪問して見識を深め、食材卸や料理教室などの事業をスタート。狩猟免許も取得し、肉や肉料理については専門店のコンサルティングも手がける。著書に『スーパーで買える「肉」を最高においしく食べる100の方法』(ダイヤモンド社)など。
※本特集で使用している料理写真の一部は、長田さんの著書よりお借りしています。
※著書料理写真撮影:松原伸一郎
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※本記事は『iikoto』(2024年12月号)の特集をもとに編集しています。
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