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12-9 安全な暮らし

こども目線で危険を発見! 3つの防災ポイント

2026.09.01

いつもの暮らしに『備え』を!親子で身につく 『こども防災』<前編>

もし災害が起きたとき、家族全員で生き抜くには、親だけではなく子どもにも防災の意識が必要です。子どもにとって、防災を“楽しく取り組める”ものにして、日頃から家族で一緒に備えることが大切。防災関連の活動と並行し、育児中の母親への支援活動も行っている、国際災害レスキューナースの辻 直美さんに、親子で遊んで身につく防災を伺いました。前編では、屋内・屋外・防災リュックの3つの防災ポイントをご紹介します。

想像したことありますか…?

親は子どものことをわかっているつもりでも、登下校の抜け道や秘密の遊び場、友だち関係など…意外と知らないことも多いのではないでしょうか。もし別々の場所で被災したら?すぐ迎えに行けなかったら?そんなリスクを家族で考えたことはありますか。災害時は、普段想像もしない危険が潜んでいます。

”こども防災”で楽しく遊んで備えよう

防災はいつも堅苦しい雰囲気で行う必要はなく、家族で楽しみながら取り組んでいいものです。特に子どもに参加してもらうなら、「楽しい!またやりたい!」と遊び感覚で、何度も繰り返しできる取り組みに落とし込むことがポイント。楽しく身につく“こども防災”、家族で始めてみませんか。

こども目線で防災チェック

同じ物事でも、大人と子どもでは見え方がちがうもの。子どもの目線で防災ポイントをチェックすると、大人が気づいていなかった意外な発見があります。

屋内を調査! 子どもカメラマンが写す家の中のキケン

大人には問題ないモノの配置が、子ども目線だと頭よりも高い位置にあったり、家具が避難経路を邪魔していたり、危険が隠れていることも。子どもに家の中の写真を撮ってもらい、子どもから見える光景を確認しましょう。一緒に家を歩いて回り、動線を確認しておくのも◎。

CHECK POINTS

  1. 家具はきちんと固定されているか

    大人目線では背の低い家具も、子どもの頭より高いことも。倒れたら大けがの原因になるので、しっかり固定を。

  2. 子どもが身を守れる場所があるか

    LDKなら机の下に隠れる、寝室なら布団をかぶり丸くなれるなど、各部屋に子どもがとっさに身を守れる場所があるか確認。

  3. 子どもの動線上にモノを出しっぱなしにしていないか

    散らかっていると避難の妨げになるほか、地震の揺れでモノが飛んできてけがをすることも。普段から家族で「お片付け」を。

  4. 軽いモノは上に、重いモノは下に収納しているか

    収納は「軽いモノは上、重いモノは下に」が基本。重いモノを上に置くと重心が高くなり、収納家具の転倒などの原因に。

  5. 子どもの目線より上にモノを置いていないか

    子どもの目線より高い位置にモノを置いていると、地震時に頭上に落ちてくるリスクが高いので要注意。

  6. 寝ている場所から部屋の出入口が見えるか

    就寝中の被災は、通常時よりパニックになる可能性大。少しでも逃げやすいよう、寝具は起きてすぐ出入口が見える位置に配置。

COLUMN 在宅避難に必要なのは”強い家”だけではない

避難所生活は子どもにとって心身の負担が大きい環境。日常に近い生活を続けるなら在宅避難がおすすめですが、災害に強い家を建てても、最低限の状況で生活ができないと在宅避難は続きません。例えば電気やガスを使わず過ごしてみるなど、災害時を想定し練習することが大切です。

屋外を調査! 歩いて・探して・見つけて気分は探索隊のリーダー

子どもを防災リーダーに任命して、家族で街の探検へ。実際に避難するときのことを考えながら、街をくまなく見て回ります。好奇心いっぱいの子どもは、道中で思わぬ発見をすることも。発見を地図に書き込んで、わが家の防災情報を充実させましょう。

CHECK POINTS

  1. 家族全員が避難場所(避難所)を知っているか

    もし離れ離れになっても子どもひとりで避難先まで逃げられるよう、家族全員で避難先と集合場所を把握しておくこと。

  2. 複数の避難経路を把握しているか

    道路の陥没や建物倒壊などで通れなくなる可能性もあるため、複数の経路から避難できるようにしておく。

  3. 家族の通学路や通勤経路を知っているか

    通学・通勤経路を共有していると、登下校や出退勤中の災害発生時に家族の現在地の把握や合流に役立つことも。

  4. 周辺の災害対応型自販機や公衆電話の場所を把握しているか

    災害時に商品を無料提供してくれる災害対応型自販機や、連絡手段となる公衆電話など、重要スポットは家族で要チェック。

防災リュックを調査!

災害時に子どもがひとりきりの場合もあります。万一に備え、親子で一緒に必要なものをリストアップしてみましょう。使い慣れたものを、無理なく背負える重さで詰めるのがおすすめです。自分で用意すると自分のモノという意識も生まれます。また、日頃から自分の荷物は自分で持つ習慣も身につけておきましょう。

CHECK POINTS

  1. 防災リュックは重いモノも入る強度があるか

    大人も子どもも、両手が空くリュックが最適。水などの重いモノも入れるので、アウトドア用の丈夫なタイプが◎。

  2. 水や食料、着替えは最低3日分用意しているか

    支援がすぐ来るとは限らないので、3日分は自前で乗り切る準備を。体調に直結する暑さ・寒さ対策グッズも必須。

  3. 救急セットや常備薬など医療・衛生用品は入っているか

    被災時のけがや避難所での感染症対策はもちろん、持病がある場合はその薬も忘れずに。

  4. 子どもの癒やしになるモノは入っているか

    避難中のストレスを癒やすモノ(おもちゃ、ぬいぐるみ、お菓子など)を必ず1つは入れておくこと。

  5. 子ども自身で持ち物を管理し、持ち歩けるか

    子どもが自分のリュックの中身を把握し、使えるか。また実際に背負って10分以上歩けるか、事前に確認を。

こども目線で防災ポイントを点検することが、家族みんなで備える「こども防災」のヒントになるかもしれません。後編では、家族で挑戦したい7つの防災ゲームをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!

※本記事は「iikoto」2025年9月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります。

監修 国際災害レスキューナース/
一般社団法人 育母塾代表理事
辻直美さん

看護師として勤務中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全壊したのを機に災害医療に目覚める。看護師歴34年、災害レスキューナース歴30年。現在はフリーランスの看護師として国内での講演と防災教育をメインに行い、要請があれば被災地での活動を行なっている。著書に『地震・台風時に動けるガイド 大事な人を護る災害対策』
(Gakken)などがある。

辻直美さん
iikoto

『iikoto』は、豊かに、健やかに、楽しく暮らすためのヒントが詰まった、一条のライフスタイルマガジンです。無料でプレゼントいたしますので、バックナンバーページからぜひご請求ください。

※本記事は『iikoto』(2025年9月号)の特集をもとに編集しています。

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