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縦方向に空間が広がる3階建ての家なら、敷地面積を最大限活用できる?
2021.09.17
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一昔前までは、どちらかといえばシニア世代が建築するイメージがあった平屋。ただ最近は、その暮らしやすさや家族との繋がりやすさ、2階建ての家とはまた違ったシンプルなデザインなどが支持され、世代を問わず人気が高まっています。
平屋は階段の上り下りが不要で、構造的にも安定しやすく、また、メンテナンス費用を抑えられる、といったメリットがあります。ここでは、そうした平屋のメリットや、建てる際に気をつけたいポイントについてご紹介します。
2階建ての家で洗濯をする場合、洗うのは1階の洗面室、干すのは2階のバルコニーとなることが多く、重い洗濯物を持って階段を上り下りしなければなりません。その点、平屋は上下階の移動がなく、平面の動きだけで済むため、家事動線が効率的。階段を一段一段掃除する必要もないので、家事全般が楽になるでしょう。また、階段から落ちてケガをする心配もありません。そういった意味で平屋は、小さな子どもや高齢者、さらにはペットにもやさしいバリアフリーな住まいといえます。
脱衣所から洗面所へ。そこからウッドデッキやウォークインクローゼットへ。
着替えからお洗濯、収納までが、わずか数歩で完結する効率のいい間取り設計。
LDKやユーティリティスペース、各居室がすべて同じフロアにあるので、どこにいても家族の気配を感じられます。顔を合わせる機会が増え、コミュニケーションが取りやすいのも特徴です。
上に部屋がないため、屋根の形状に沿った勾配天井にして天井を高くしたり、中庭をつくったり、平屋ならではの間取りを楽しめます。また、2階建ての家には、当然、階段のスペースが必要ですが、平屋
であれば、そのスペースを収納や書斎などに有効活用できます。さらに、階段や2階の廊下が不要な分、延床面積がコンパクトになりやすいため、建築費を抑えられるケースもあります。
平屋は上の階の重さがかからないため、建物の構造が安定し、耐震性に優れています。そのため壁や柱の少ない開放的な空間や大きな窓をつくっても強度を維持しやすく、間取りの自由度が高いのも特徴。また、家の高さが低いことで強風による影響も抑えられます。
家を美しく維持するためには、建てた後も定期的なメンテナンスを行う必要があります。外壁を塗り直したり、屋根を葺き替えたりする際には、足場を組むことになりますが、2階建て、3階建てと、階数が増えるほど足場の面積が増え、費用がかさむのが一般的です。平屋はその面積が少なく、状況によっては足場を組まずに作業を行うことができます。また、給排水管の詰まりや老朽化なども1階部分のみの作業となるので、メンテナンス費用を抑えられます。
たとえば4LDKの間取りにする場合、2階建ての家であれば、1階にLDK+1室、2階に3室と、部屋を階に分けて配置することができます。しかし、平屋はワンフロアにすべての部屋をおさめるため、より広い土地を確保する必要があります。
平屋は日差しを直接浴びる屋根の真下にすべての部屋があるため、夏場は室内が暑くなりがち。快適な室内環境を実現するためにも、天井や壁、床下の断熱性を高める等の工夫はしておいたほうがよいでしょう。
周りに高い建物が建っていたり、奥まった敷地形状になっていたりすると、太陽の光や風が家の中まで届きにくくなることも。採光・通風のための工夫について設計担当者と検討する必要があります。
平屋は道路や隣家からの視線が届きやすいので、防犯には気をつけましょう。1階部分に大きな窓を設ける際には、強度の高い防犯ガラスにしたり、踏むと音が鳴る砂利を敷いたり、防犯カメラやセンサーライトを設置したりするなどがおすすめです。
どこにいても家族の気配を感じられるのは魅力的ではあります。ただ一方で、部屋の扉を開けたときにLDKから部屋の中が見えてもいいか、リビングのテレビの音が各部屋に聞こえていいかなど、パブリック空間とプライベート空間の切り分け方に対する感覚は人それぞれです。廊下をうまく利用しながら、理想的なつながり方を検討するのがよいでしょう。
平屋は地震や強風に対しては有利な構造ですが、大雨や洪水、高潮などの水害には不利といえるかもしれません。床上浸水した場合、すべての部屋が水浸しになってしまいます。平屋に限らずですが、土地探しの際は自治体のハザードマップを参考するようにしましょう。
このように平屋には大きな魅力がある一方で、いくつか気をつけるべきポイントもあります。ただ、設計の工夫で解消できる項目も多いので、“将来的に”ではなく“今のタイミング”で平屋を検討してみるのもいいのではないでしょうか。
平屋のメリット
平屋を建てる際に気をつけたいポイント
2021.09.17
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