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花粉症発症者は年々増加し、今や国民の2人に1人が花粉症だといわれています。ここでは、そんな花粉症のメカニズムと、その対策方法について解説していきます。
日本では、戦後に住宅用の建材としてスギが大量に植林され、成木へと育ちました。ところが、安い輸入材に圧されてスギが伐採されなくなり、放置されたスギがたくさんの花粉を飛ばすように。花粉症発症者は年々増加し、今や国民の2人に1人が花粉症だといわれています。
花粉症とは、スギ等の植物の花粉が鼻腔内に入ってくることによって鼻水等のアレルギー反応が引き起こされる症状のことをいい、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
また、花粉症以外にダニやカビ、ハウスダストなどのアレル物質によって引き起こされる鼻炎は、通年性アレルギー性鼻炎と呼ばれます。最近では、花粉症と通年性アレルギー性鼻炎の併発、もしくは複数の花粉に反応する花粉症など、ほぼ一年中症状に悩まされている人も少なくありません。
春先のスギやヒノキがよく知られていますが、実はさまざまな植物の開花時期が少しずつズレながら、年間を通して花粉症の原因となる花粉が飛散しています。
人にはあらかじめアレル物質等の許容量が決められている、という考え方があります。その許容量をコップなどの容器にたとえた場合、幼い頃からアレル物質となる食物や環境因子を体の中に取り込んでいくと、やがてコップがいっぱいになって中身があふれ出し、花粉症などのアレルギー疾患を発症する、というものです。
たとえば同じ環境で育った兄弟で、ひとりは花粉症に悩まされているのに、もうひとりにはまったくその症状がないのは、コップの大きさに個人差があるためです。つまり、花粉症になりやすい人は、生まれ持ったコップの許容量が小さいのです。
しかし、裏を返せば、誰にもアレルギー疾患を発症する可能性がある、とも言えるのです。コップがいっぱいになる時期は人それぞれで、40歳や50歳を過ぎてから突然、花粉症や通年性アレルギー性鼻炎を発症するケースも少なくありません。
花粉症や通年性アレルギー性鼻炎を予防する、もしくはできるだけ症状を軽くするためには、まず花粉などのアレル物質を家の中に持ち込まないことが、対処法のひとつになります。
たとえば、洗濯物を外で干さないようにしたり、服に静電気防止スプレーをしたり、帰宅時には服についた花粉を玄関前で落としたり、そういった日常の心がけによっても、家の中の花粉量はずいぶん違ってきます。そのほか、空気清浄機や加湿器を設置すること、家の中の換気扇フィルターをこまめに掃除することなども有効でしょう。
とはいえ、微細な花粉や微粒子を完全にシャットアウトすることは困難です。家づくりの際には、できるだけ隙間のない気密性の高い住宅にして、換気システムの給気口には20~30ミクロンの花粉をカットできる高性能フィルターを装備するのがポイントとなります。
花粉やアレル物質を
家の中に入れないために
さらなる対策としては、
家づくりの際に、
できるだけ隙間のない
気密性の高い住宅にする
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