前編では、泥棒の実態と、泥棒が好む下見ポイントや巧妙な手口をご紹介しました。後編では、戸建と集合住宅それぞれの弱点をふまえ、住まいのタイプ別に、今日からできる防犯対策をご紹介します。
留守を悟られやすく、一旦、敷地内に侵入されると窓も多く侵入経路も豊富な戸建住宅。一方、オートロックや管理人の存在、また高層階などの理由から、防犯意識が薄れがちな集合住宅。戸建と集合、それぞれに弱点はありますが、傾向を知り、防犯対策を徹底すれば、安全・安心な住まいに変えることが可能です。
泥棒にとって、いちばん避けたいのは周囲の視線です。高い塀や植え込みは、外からの視線を遮ってしまうため、敷地内に侵入した泥棒には好都合ということになります。
泥棒が侵入するとき気にするのが足音。庭に芝生を敷き詰めている家は足音がしにくく危険です。また整備された芝生は、庭にお金をかける余裕がある「裕福な家」という印象も与えます。
家族が多い安心感から防犯対策が手薄になりやすい二世帯住宅。夜中に物音がしても「おじいちゃんがトイレ?」とか「孫が帰宅?」などと互いに思い込み、この油断を突いてくる泥棒もいます。
通勤・通学の時間帯は、住人の出入りも頻繁で泥棒の侵入も容易です。また、オートロックの過信も禁物で、気の緩みから玄関の施錠を怠り侵入されて被害にあうケースも多々あります。
マンション最上階も油断は禁物。非常階段から屋上に出て、ロープでベランダに下り、窓を割って侵入する「下がり蜘蛛」という手口もあります。最上階は「偵察されやすい」こともお忘れなく。
誰かが訪ねてきたとき、インターホン越しの“声”だけのやり取りで、容易に玄関ドアを開けていませんか? その瞬間に家の中に入り込み、住人を縛り金品を盗るという手荒な手口もあるので注意!
宅配業者やマンション管理会社の社員を装い、住人の目をごまかす泥棒も。複数人で訪れて玄関を開けさせ、室内に押し入るといった粗暴な手口を使う場合もあるので、とくに注意が必要です。
洗濯物は、泥棒の重要な情報源。家族構成はもちろん、ライフスタイルまで知られてしまいます。ましてや日が落ちても洗濯物が干したままの家は「留守です」と公言しているようなもの!
防犯フィルムは、窓に貼ることで割れにくくする、比較的容易な防犯対策。
約7割の泥棒が、窓やドアの破壊に5分以上かかると侵入を諦めるとのデータもあります。
選ぶ際には「侵入までに5分以上の時間を要する」等の試験結果に基づき一定の防犯性能を評価された製品を選びましょう。
前編のデータのとおり、窓から侵入する泥棒が全体の6割以上を占めており、それだけに、窓ガラスの防犯対策は強化しておきたいものです。たとえば泥棒が窓を不正に開けたら、大きな警報音で威嚇する警報機器などの設置を、ぜひ検討してみてください。
住まいのタイプによって、気をつけたいポイントはさまざまです。ご自宅にあてはまる対策から、できることを一つずつ始めてみてください!
※本記事は「iikoto」2020年10月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものに一部変更を加えています。
監修
防犯ジャーナリスト/
防犯・犯罪アナリスト
梅本 正行さん
NPO法人犯罪予防相談センター創立者、理事長を経て、2006年4月より一般社団法人日本防犯学校学長を務める。1964年からセキュリティ事業に参入し警察署で署員特別教養講師や犯人逮捕に協力。現在、犯罪者心理を知り尽くしたプロの目で防犯ジャーナリストとして活躍中。
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※本記事は『iikoto』(2020年10月号)の特集をもとに編集しています。
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