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12-11 安全な暮らし

狙われる家の“あるある” その実態と手口

2026.10.05

ドロボウを寄せつけない!わが家の防犯<前編>

泥棒による侵入犯罪、どのくらい発生していると思いますか? その数なんと、全国で令和7年は
4万7,233件※! 泥棒は、今まさに、皆さんの近くに潜んでいるかもしれません。近年は、侵入方法も巧妙化しており、「ウチは大丈夫」といった楽観的な思い込みは通用しません。そこで、防犯ジャーナリスト/防犯・犯罪アナリストの梅本 正行さんに、わが家を守るための防犯対策を教えていただきました。前編では、泥棒の実態や泥棒が好む下見ポイント、巧妙な手口をご紹介します。

※泥棒による侵入犯罪の件数は、令和7年のデータです。

データから見る【泥棒の実態】

住宅を狙う手口の1位は空き巣

留守中の家に侵入する「空き巣」は、全体の
約1/4を占めます。
一方、住人の就寝時に侵入する「忍び込み」や、在宅時にスキを狙って侵入する「居空き」も発生。住人が家にいても犯行に及ぶ泥棒がいることを知っておきましょう。

空き巣24.7%、忍び込み10.1%、居空き1.4%、その他63.6%

約6割が窓からの侵入!

泥棒は、どこから侵入してくるのでしょうか? データを見ると縁側やベランダ、居室など、窓からの侵入が実に約6割にも及び、窓が防犯上、たいへん重要なポイントであることがわかります。

窓が約6割、出入口は約3割

泥棒は、スーツスタイルで仕事します

プロの泥棒は、私たちの常識では及びもつかないほどの執念とズル賢さをもっています。一体、どんな心構えで、どんな準備をして、どのように犯行に及んでいるのか…その攻略には、まず彼らの心理・習性を知ることが重要です。

コレっていつの時代!? 日常に紛れ込む泥棒

泥棒の仕事スタイル、こだわりは次の3つです。この条件にあう一例がスーツ。営業マンを装って警戒されにくくしているのです。
「頬かむりに唐草模様の風呂敷」は昔の漫画の話で、実際の泥棒は、ごくふつうの身なりで、私たちの暮らす日常に紛れ込んでいます。

存在感がない、周囲に溶け込む、記憶に残らない

■犯行のルーティン

  • 心構え

    盗みは仕事

    泥棒は通りがかりの家に思いつきで侵入するのではありません。泥棒にとって、金品を盗むことは「仕事」です。仕事だから時間をかけ、周到に準備して慎重に事を運びます。

  • 準備

    じっくり下見

    では、どんな準備をするのか。必ず行うのが下見です。ターゲットの家を決めたら、いろんな場所から、家族構成、生活パターンなどをじっくり観察して、犯行の時を待ちます。

  • 計画

    入念なシミュレーション

    さて、どこから侵入しようか? 手口はピッキングか窓ガラスの破壊にするか…などなど、スムーズに犯行を成し遂げるために計画を練ります。

いざ、決行

ゴミ出し、夜はNG!

忙しい朝のゴミ出しは大変だから、今晩中に…。コレはNG。ゴミ袋の中身には住人の情報が満載! クレジットカードの利用明細や住所・氏名・電話番号が記載された請求書など自身や家族の情報漏洩の危険があるものは、家庭用のシュレッダーにかけるか、細かく切り刻んでから捨ててください。そして、ゴミは収集の間際に出すように心がけましょう。

子どものいる家庭、ココに注意!

子ども部屋の窓辺など、外から見える位置にぬいぐるみやおもちゃを置いておくと、犯罪者に子どもの存在を知らせることになるので注意。子ども部屋の窓の戸締まりは、親御さんが毎日しっかり確認するようにしてください。また、屋外に子ども用の三輪車やおもちゃを出しておく、さらに名前や住所を書くなどの行為は危険なのでやめましょう。

泥棒は、いろんな場所に潜んでいます

スムーズに侵入し、短時間で多くの収穫を得るのがプロの泥棒です。そのために、犯行前にはターゲットの家をさまざまな角度から時間帯を変えて調査します。ここでは、泥棒が下見ポイントに好んで選ぶ場所・環境を見てみましょう。

  • 新築マンションの周辺

    戸建住宅が並ぶ住宅街に新築マンションが一棟建っただけで、日常は一変。長時間、不審なクルマが停まっていても、引っ越し業者を装いトラックで犯行に及んでも誰も疑いません。

    不審車両、気づいたら110番通報!

  • 近くに公園

    近所に公園なんて素敵な環境! でも、不特定多数の人がさまざまな目的で利用する公園は、誰が何をしていても不自然に見えない場所。警戒する人もいないので下見には絶好です。

    挨拶など声がけでけん制を!

  • 線路・幹線道路沿い

    泥棒が侵入する際、その多くに破壊音を伴います。線路や幹線道路沿いは電車やクルマの音でかき消され、気づかれにくい環境です。電車やクルマでそのまま逃走できるのも好都合です。

    侵入を防ぐため、窓の対策を徹底!

  • 新興住宅地

    共働きの若い世帯が多く、昼間は留守宅が増える新興住宅地。隣近所が干渉しあわず、コミュニケーションも不足しがち。工事業者等の出入りも多いため、泥棒が紛れ込みやすい環境です。

    積極的にご近所付き合いを!

  • 観光地の近隣エリア

    有名な観光地には、さまざまな地域からたくさんの人が集まるため、不審者や不審車両が気づかれにくいエリア。見知らぬ人がいるのが、むしろ当たり前で、近隣住民も無頓着になっています。

    泥棒に下見をされても、犯行をあきらめさせる家づくりが大事!

泥棒の狙いや手口を知ることが、わが家を守る防犯の第一歩です。後編では、住まいのタイプ別に、今日から始められる具体的な防犯対策をご紹介します。

※本記事は「iikoto」2020年10月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものに一部変更を加えています。

監修
防犯ジャーナリスト/
防犯・犯罪アナリスト
梅本 正行さん

NPO法人犯罪予防相談センター創立者、理事長を経て、2006年4月より一般社団法人日本防犯学校学長を務める。1964年からセキュリティ事業に参入し警察署で署員特別教養講師や犯人逮捕に協力。現在、犯罪者心理を知り尽くしたプロの目で防犯ジャーナリストとして活躍中。

梅本 正行さん
iikoto

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※本記事は『iikoto』(2020年10月号)の特集をもとに編集しています。

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